今日は僕が大学の授業で英語の詩について勉強をしたときに見つけた、僕の大好きなロマンティックな英語の詩を紹介し、その解釈をしていきます。その詩というのはSamuel Taylor Coleridge(サミュエル・テイラー・コールリッジ)の『Something Childish, but Very Natural』(子どもっぽいけどよくあること)というものです。英文はこんな感じです。
SOMETHING CHILDISH, BUT VERY NATURAL
Samuel Taylor Coleridge
If I had but two little wings
And were a little feathery bird,
To you I’d fly, my dear!
But thoughts like these are idle things,
And I stay here.But in my sleep to you I fly:
I’m always with you in my sleep!
The world is all one’s own.
But then one wakes, and where am I?
All, all alone.Sleep stays not, though a monarch bids:
So I love to woke ere break of day:
For though my sleep be gone,
Yet while ‘tis dark, one shuts one’s lids,
And still dreams on.
とってもロマンチックな詩なのですが、英語が分からない人もいると思いますので和訳も載せようと思います!
『Something Childish, but Very Natural』を日本語訳すると『子どもっぽいけどよくあること』という題名になります。
本文の和訳は、この方の訳がとっても良かったため、自分が和訳するときの参考にさせていただきました。下に参考にしたサイトのリンクを載せておきます。僕よりもいい内容を書いているのでぜひこちらもご覧ください。
以下は『子どもっぽいけどよくあること』の和訳です!
『子どもっぽいけどよくあること』
サミュエル・テイラー・コールリッジ
もしも僕が小さな翼をたった二枚だけでも持っているのなら、
もしも僕が羽の生えた小さな鳥であるのなら、
親愛なる君のもとへ飛んでゆくだろう!
だけどこんな考えは、ふと思ってみるだけの他愛もないこと、
僕は飛べずに、ここにいるんだ。
けれど、眠りのなかでは、僕は君のもとへ飛んでゆく。
眠りのなかでは、いつも君と一緒にいるんだ!
王様のように世界はすべて夢の中の僕のもの。
でもそんな彼は目を覚ますと、ここはどこだ?ってなるんだ。
目を覚ましたらひとりぼっち。ひとりぼっちなんだ。
眠りはずっとは続かない、王様の努力に反して。
だから僕は、夜が明ける前に目を覚ますのが好きだ。
眠りから覚めてしまっても、まだ暗いあいだは王様は目を閉じて、夢を見つづけることができるのだから。
どうですか。とってもロマンティックな詩じゃありませんか?
僕はこういった詩が大好きです!ぼくも子どもっぽいからでしょうか?(笑)
ここからはこの詩の解釈をしていきたいと思います!
僕は『Something Childish, but Very Natural』(子どもっぽいけどよくあること)を初めて読んだとき、なんてロマンティックな詩だろうと思いました。それもそのはずです。『Something Childish, but Very Natural』(子どもっぽいけどよくあること)の作者であるSamuel Taylor Coleridge(サミュエル・テイラー・コールリッジ)はロマン主義を代表する人物の一人で、ロマンティックな詩をたくさん書く詩人だからです。そしてこの詩は、Samuel Taylor Coleridge(サミュエル・テイラー・コールリッジ)がドイツに留学中に、彼の妻にあてて書いた手紙に書かれていたそうです。ラブレター的なものだと思います。留学中、妻に会えなくて寂しい、会いたい、という気持ちから書いたのでしょうか。とてもロマンティックですね。
そして今回、僕はこの詩について、2つの面に着目しました。1つが詩の構造について。もう1つが詩の内容についてです。順番に見ていきましょう!
『Something Childish, but Very Natural』(子どもっぽいけどよくあること)は、全3節から成ります。一節目は翼があったらいいのになくて悲しい、といった感じ。2節目は、夢の中なら飛んでいけるよ。でも目を覚ましたらまた独りぼっちで悲しい、といった感じ。3節目では、夜明け前に起きてまた寝るのが好きだよ、だってもう一回会えて嬉しいから!といった感じです。このように1から3節でその節の最後の一文をそれぞれ見ていくと、1,2節ではネガティブな言葉になっていて、3節だけはポジティブな言葉になっています。このように、ネガティブ→ネガティブ→ポジティブと表すことで、Samuel Taylor Coleridge(サミュエル・テイラー・コールリッジ)が主張したいのは3節の最後で述べているポジティブなことなんだ、と解釈することができる気がします。妻に今すぐにでも会いたい、ずっと一緒にいたい、というような気持ちがより伝わってきますね。やはり詩の作り方が上手です。
さらに、Samuel Taylor Coleridge(サミュエル・テイラー・コールリッジ)は、夢の中の自分を”one”と表している一方で、現実の自分や夢から覚めた自分を”I”と表現しています。この技術的な表現によって、夢の中の自分と現実の自分とのギャップがとてもうまく表されています。そして、現実に戻された自分、”I”の悲しさも、より感じることができます。
『Something Childish, but Very Natural』(子どもっぽいけどよくあること)という詩の内容は題名にもあるように、子どもっぽい考えを中心に描かれています。翼であったり、王様であったり、ファンタジーの世界でよく出てくるものを登場させることで子どもっぽさをうまく表しています。また“!”このエクスクラメーションマークを何回か登場させることでも子どもっぽさを強調しています。
このように子どもっぽい詩である『Something Childish, but Very Natural』(子どもっぽいけどよくあること)。しかしこの詩を書いたのは子どもではなく、大人のSamuel Taylor Coleridge(サミュエル・テイラー・コールリッジ)です。子どもっ“ぽい”だけです。これは一体どういうことなのか。
僕たちは年を取るにつれて、だんだん経験や知識が増えていきます。その結果少なからず人を疑ったり悪い考えを持ったりすると思います。しかしSamuel Taylor Coleridge(サミュエル・テイラー・コールリッジ)は、「”愛”だけはいつまでも純粋であり続けるだろう」という考えを持っていたのではないでしょうか。最近は不倫のニュースがたくさんあるので彼の考えが必ずしも正しいとは限りません。しかし彼は「”愛”だけはいつまでも純粋であり続けてほしい、人間の心の奥底にはみんなこういった考えがあるけど、それが眠ってしまっているだけだ」という思いを込めて書いたのではないでしょうか。少なくとも彼は妻のことを純粋に愛し続けていたようですね。
手紙を読んだ妻はどんな気持ちだったのでしょうか。
ロマンティックな詩。『Something Childish, but Very Natural』(子どもっぽいけどよくあること)。どうでしたか。
他の作品もまた書いていきたいと思います。いいと思った人はまた見てください!
最後に、Samuel Taylor Coleridge(サミュエル・テイラー・コールリッジ)の思いを、自分なりの言葉で名言っぽく表して終わりにしようと思います。
“no matter how old you are, pure love exists.”
(たとえあなたが何歳になっても、純粋な愛は存在する)
不倫している人に届いてほしいですね。
では今日はこの辺で!