みなさん、『おかあさん』という歌を知っていますか?この曲は、中田喜直さんが作曲した童謡です。
中田喜直さんは、『おかあさん』の他に『ちいさい秋みつけた』や『夏の思い出』といった有名曲の作曲もしている有名な作曲家です。
そして作詞は田中ナナさんがされました。そんな作詞家の田中ナナさんが書いた童謡『おかあさん』の歌詞はこちらです。
お母さんと子どもの穏やかな生活のほんの一コマですね。今日はそんな童謡『おかあさん』の歌詞の意味に迫ります。
歌詞を見てみると、子どもがお母さんに呼び掛けて、お母さんはそれに返事をし、さらに子どもは「おかあさんっていい匂いだよね」と続け、お母さんはその理由を述べていく。一番は洗濯のにおい。二番は料理のにおい。なんとも平和で明るい家庭の様子が思い浮かびますね!
田中ナナさんはなぜこのような歌詞を思いつくことができたのでしょうか。
実は田中ナナさんがこのような歌詞を書いたのは、実体験があったからなのです。
平成22年1月1日に朝日新聞に記載された「母と子のにおいの絆」という記事の中で、童謡「おかあさん」が生まれた秘話を田中ナナさんが紹介されていました。以下はその引用です。
おかあさん なあに
おかあさんて
いいにおい
せんたくしていた
においでしよ
しゃぼんのあわの
においでしよ作詞家の田中ナナさん(84)は、童謡「おかあさん」を生むきっかけになった50年前の出来事を、今もはっきりと覚えている。
帰国したばかりの妹の式子さん(79)と、その娘ルビーさんが1年ぶりに再会する場に立ち会った。夫の仕事でフランスに渡った母。そして、伯母にあたる田中さんと、おばあちゃんのもとに残った娘。
自宅の玄関で、久々の対面。なのに、母親の顔をすっかり忘れたルビーさんは、泣きながらおばあちゃんに抱きついた。耳元で、おばあちゃんは優しく語りかける。「ほら、ママよー。いいにおいがするでしょう」
おそるおそる、式子さんに鼻を近づけるルビーさん。ほのかな甘いにおい。目を見開いた。「ママ!」。笑顔で駆け寄り、飛びついた。
「においが結ふ親子の絆。そのすごさを、歌で伝えたかったんです」。田中さんは創作の経緯を振り返る。
55歳になったルビーさんもあの日を忘れない。「ママのにおいをかいだとたん、空港で母を見送った切ない場面がよみがえったんです。その場にあったジュークボックス……。ありありと頭に浮かんだ」歌には田中さん自身の母への思いも込められている。母が出かけて寂しいとき、着物を引っ張り出して、いつもにおいをかいだ幼い日―。
「子どもにとって、母親のにおいは心のふるさとなんでしょうね」
一年ぶりに再会して嬉しい気持ちと恥ずかしい気持ちがあり、おかあさんのもとへなかなか行けなかった娘の気持ちを取り戻させたのは、おかあさんの匂いだったのですね。
その場面を見て感動した田中ナナさんが居ても立っても居られなくなって書いたというわけです。
とてもほのぼのとした歌。童謡といえば「本当の意味は怖かった」ということがよくありますが、この歌にはそういった面が全くありませんね!こじつけで怖い意味を付けようとしても穏やか過ぎて到底無理です。とてつもなくいい歌ですね!
ところで、この歌には「おかあさん」しか出てきませんが「おとうさん」はどうなのでしょうか。
自分なりに考えてみました。
おとうさん
なあに
おとうさんてくさいよね
働いてきたにおいでしょ
汗水垂らしたにおいでしょ
おとうさん
なあに
おとうさんってくさいよね
運転がんばったにおいでしょ
遊んで疲れたにおいでしょ
一番は仕事を頑張ってくれているおとうさん、二番は子どもとの遊びに一生懸命なおとうさんをイメージしました。
なんか、、、とってもいい歌ですね。(泣)
親に感謝したくなってきました!(笑)
では今日はこのへんで!